全体像は一つじゃない。全体像の捉え方。

 

東大教授が教えてくれたこと

先月、私の大学時代の恩師が、
わざわざ新刊の著書を献本くださって、
私はそのお礼とご挨拶がてら、
四半世紀ぶりに教授にお目にかかりました。

 

今や東大教授になられて、
ものすごくお忙しいはず。
そんな中、先生の研究室で1対1で
2時間ほどお話できるという
ありえないくらいの奇跡でした。

気分は学生（笑）

私は「中国文学専攻」だったのですが、
大学入ってから、今に至るまで、
ずぅっ～と疑問だったことがあったので、
先生に伺ってみたのです。

「先生は、膨大な情報量がある中国文学の
『全体像』をどうやって把握なさったんですか？」

ほんと、中国文学は、
言葉ひとつづつ検証しだしたら、きりがないのです。

OO時代のOOという人のOOの詩の中にある
この言葉が由来だから、
実はこんな意味合いが含まれているとか。
Aという詩人は、
過去のBという詩人に影響されたから、
この言葉をつかったと思われるとか。

細かいことはさておき、
趣味ではなく、研究となると、
ものすごい量の歴史と文書を踏まえないと読み解けないんです。
（きっと中国文学にかぎらずだと思いますが）　　　

どうやってその大きな大きな「全体像」が
先生の頭の中に収まっているんだろう？
と不思議でならなかったのです。

「全体像のつかみ方を知りたい！」
そう思って質問したのです。　

ちょっと無言になった後、
先生の答えが衝撃でした。

「全体像は、人によって違うんですよね。」

えええ？
全体像はひとつじゃないの？！

これまで信じていたことが
ガラガラと崩れました。

ほら、なんでも学びをするときは、
必ず「全体像を把握しましょう」と言われますよね？！
一枚の全体図みたいなものがすでにあって、
それを把握しなければ、
いくら細かいことをやっても無駄になる。
そんな風に信じていたんですけど？！

「全体像という正解」を
46年間求めていたんだと
ガツンと頭を殴られたような気がしました。

続いて先生の口から出てきた言葉は

「自分の『問い』で地図を作るんです。自分なりの地図を幾重も重ねて、自分の『問い』で串刺しにするんです。そしてようやく見えてくるのが『全体像』だと思います。わたしの場合は『詩人とはいったい何だろう？』という問いですね。」

もう、もう、衝撃でしたよ！

私、この言葉を頂くために、
先生と四半世紀ぶりにお会いしたんだ。

最高のお年玉を頂きました。

どうしても、年初にこのことをお伝えしたくて、
今日、ブログをかいています。 

「これから、どんな世界になるのだろう？」

つい最近まで頭を陣取っていたこの問い自体、
他人任せの「全体像」の中で
自分の立ち振る舞いを考えていたんですよね。

大きな時代の流れを知ることは勿論大事。

けれど、それよりも、
『自分なりの問い』を持って、
目の前の出来事を考えること。
解釈すること。行動すること。

私なりの問いは？と考えると、
「女性の幸せとはなんだろう？」

今は、この問いで世界と向きあおうと思っています。　
この問いで、一枚一枚自分の地図を増やしながら、
新しい時代のわたしなりの「全体像」を
作っていきたいと思います。

『自分なりの問い』を持てるかどうか？

新しい時代に飲み込まれず、
自分なりの人生を作りたいなら必須なんですね。　

『自分なりの問い』は何ですか？ 

抽象度が高くて、難しいかもしれません。
自分なりの問いに正解も不正解もありません。
100人いれば、100通りの問いがありそうです。
自分の好奇心や大切にしたい思いの奥に、
きっとあるんじゃないかなと思っています。

もしよかったら、あなたも考えてみて下さいね。

そして、新しい時代の自分世界を
作って楽しんでいきましょう。

今日もお受け取りくださり、ありがとうございます。

あなたがあなたを生きることで、
あなたとあなたの大切な人達の
心地よい幸せと豊かさがますます広がっていきますように。