欲しいものは欲しいって素直に言えばいい

今、我が家は梅のあまずっぱい香りでいっぱいです。

親戚のおばさんが、
「さきちゃん、今年、うちの梅、ようさん取れたから」
って、段ボールいっぱいに送ってくれました。

　
甘酸っぱい、黄色い香り。
　
邪気が祓われるような気高さです。

梅の実を送ってくれた親戚の家は、
父方の実家で、
私は高校1年生のときに住んでいました。
　

勉強部屋の窓をあけると、
目の前に、白いこけのついた
古い梅の木2本。
　　

ちょうど今頃は、梅の実の甘くて芳しい香りが
辺り一面に広がって
「あぁ、いい匂い～。かじりたくなる～。」と、
暗号文のようなさっぱり分からない数学の問題集を広げたまま、
ぼうぅーと、梅の木を眺めていた頃の記憶が
一気に蘇ります。
　

部活に、恋に、ちょっと勉強。
思春期のコンプレックスとつき合いながら、
無邪気に真剣に生きてた頃。

それって、若いときだけの特権じゃないですよね。

ブログでも、この香り、
あなたにお届けできたらいいのになー。

　
ほんとに、いい香りなんですもの。
　

私、最近、よく思うんです。

「欲しいものは欲しいって素直に言えばいいのに。」

欲しいものを手に入れられない理由を先に並べて、

「時代がXXだから」
「私には特別な理由があるから」
「あの人がOOだから」
「XXに足を引っ張られるから」
「OOさんが妨害するから」
「子どもがいるから」
「そんなのには興味ないし」
「欲しいものはいずれ消え去るって達観しているし」
「この状況では無理だから」
「欲しいなんて言うのは、子どもみたい」
「欲望を抑えてこそ、大人だ」

ってね、いっぱいいっぱい枕詞をくっつけて、
自分の外側にある欲しいと言えない理由を
かき集めるだけかき集めて、

「欲しい」って言わない努力をしてる人。

ほんとは欲しいものを
全力で「否定すること」にエネルギーかける人。

ほんとは欲しいものを持っている人を
全力で「攻撃すること」にエネルギーかける人。

自分の人生を無駄にして超絶勿体ない。
って、心底思います。

欲しいなら、欲しいって言えばいいじゃん！

「欲しい」という自分をジャッジして、
「欲望」＝「悪」
「欲望」＝「底なし沼」
「欲望」＝「無駄」
みたいに思う人も多いみたい。

でも、本気で、心底、欲しいものなんて、
実はそんなに多くないんじゃないかな。
自分が本心で欲しいものって、
善悪も、損得も、好き嫌いも超越してる。

「欲しい」ってね、
言いたくない、言えない理由も分かります。

「欲しい」って言っちゃったらね、
欲しいが為に、自分が行動しなきゃいけなくなる。
周りを説得したり、調整しなきゃならなくなる。
言い訳が出来なくなる。

「欲しい」って言っちゃったらね、
これまで否定してきた「欲しいもの」を肯定することになる。
自分の人生を全否定することになる。

「欲しい」って言っちゃったらね、
自分が執拗に握りしめてきたものは、
実は自分の人生には必要無かったって
手放さなきゃならなくなることもある。